検診や健診結果で、「石灰化」という言葉をよく目にします。文字通り、乳腺の中にカルシウムの結晶ができて石灰化となります。
石灰化を経過観察するように言われたと話す患者さんがいますが、石灰化には良性と悪性の石灰化があり、経過観察が必要なものは悪性の疑いや否定出来ないものに限ります。
明らかに良性の石灰化は、放ったらかしで大丈夫です。良性と悪性の違いは、正常の乳腺内にできたものと乳がん細胞が死んでその部分に石灰化ができたものとの違いになります。
石灰化を評価するのにはマンモグラフィが一番です。形や分布(広がり具合)、時間を開けて増えたか増えないか、などで判断します。
よく見るカテゴリーという言葉は、マンモグラフィ上の分類です。この要素の組み合わせでカテゴリー1からカテゴリー5までに分けます。
カテゴリー5は乳がんで間違いないもの、カテゴリー4は乳がんの疑い、カテゴリー3は、多分大丈夫だけどほったらかしはだめ、カテゴリー1と2は良性で問題なしとなります。
健診やドックは、厳しめにチェックしていることが多いので、石灰化と書いてあっても焦らないことです。