高濃度乳腺(デンスブレスト)

高濃度乳腺(デンスブレスト)とは

高濃度乳腺乳房は、乳腺組織と脂肪組織によって構成されています。マンモグラフィで撮影をしたときに、乳腺は白く、脂肪は黒く写ります。
高濃度乳腺は、乳腺が多いのでマンモグラフィで撮影したときに全体的に白い塊のように写し出されます。乳がんなどのがん細胞も白く写るので、高濃度乳腺の場合は、がんが見えづらい可能性があります。
高濃度乳腺の方は、マンモグラフィと超音波エコー検査を併用して行う事で、より精度の高い乳がん検査が可能となります。

高濃度乳腺の問題点

病変の発見が難しい

乳房のがん細胞は、マンモグラフィで撮影したときに白く写ります。高濃度乳腺の場合は、乳腺が白く写るため病変が隠れて見えづらく、判別が難しくなります。

乳がんのリスクが高まります

乳腺は、年齢とともに脂肪に変化していくので、ほとんどの方が年を重ねると高濃度乳腺ではなくなります。しかし、乳腺に変化がなく高濃度乳腺のままの方は、乳がんの発症率がやや高くなる可能性があると指摘されています。乳がんの発生と高濃度乳腺の関連については、はっきりと解明されていませんが、ご自身の乳房タイプが高濃度乳腺かどうかを知る事で、その後の検診や乳がんの早期発見につながります。

タイプ別にみる

高濃度

全体の約10%の方が高濃度乳腺と言われています。欧米と比べて日本人は高濃度乳腺の割合が高く、若い方から閉経前の女性に多く見られます。
閉経後でも、ホルモン補充療法を行っている方は、高濃度乳腺が見られます。

不均一高濃度

全体の約50%の方が不均一高濃度と言われています。マンモグラフィで撮影したときに上部に白い乳腺組織が多くみられます。40~50代にかけて多くみられます。この年代は、乳がん罹患率が高いこともあり、検査では慎重に判定する必要があります。

散在性

全体の約30%の方が散在性と言われています。乳腺が線状に写し出されるので、脂肪性と同様に異常所見が見つかりやすいタイプです。

脂肪性

約10%の方に見られます。高齢女性に多く、ほとんどの乳腺が脂肪に変化しているので、マンモグラフィで撮影をしたときに異常所見が見つかりやすいタイプです。

乳腺濃度 年代 割合 病変の発見
高濃度 高濃度乳腺 30~40代
閉経前
約10% 見つけにくい
不均一高濃度 不均一高濃度 40~50代
閉経前~閉経周辺期
約50% 見つけにくい
散在性 乳腺散在 中高齢
多授乳女性
約30% 比較的見つけやすい
脂肪性 脂肪性 高齢女性
多授乳女性
約10% 比較的見つけやすい

※横スクロールで全体を表示します。

よくある質問

高濃度乳腺の場合、他にどんな検査をすればいいでしょうか?

マンモグラフィと合わせて超音波エコー検査を受けましょう。
超音波エコー検査は、短時間で体への負担もなく、診断制度に優れた検査です。マンモグラフィでは、判別が難しい柔らかい病変の検出を得意としています。

超音波検査だけで、マンモグラフィは受けなくてもいいですか?

マンモグラフィも受けましょう。
マンモグラフィは、超音波エコー検査では見つけることが難しい石灰化した病変を見つけることに優れた検査です。
高濃度乳腺の場合は、マンモグラフィと超音波エコー検査を併用することで、より精度の高い検査が可能となります。

高濃度乳腺で気を付けなければいけないことは?

過度な不安や心配は不要です。
自宅でのセルフチェックや定期的な検査を受けて頂くことで、乳がんや病変の早期発見が可能です。また、加齢や体質、授乳経験やホルモン環境などで、乳腺が脂肪に変化していくこともあります。乳がんの予防や早期発見のために、自己検診と定期的な乳がん検診を継続して行って頂くことが重要です。

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