コラム

2021.07.15

乳がん治療中に患者さんへ向けた”コロナワクチン”に関する情報

新型コロナウイルスに対するワクチン接種が、高齢者に続き65歳以下の対象者にも始まっています。現在乳がん治療中の患者さんにとってワクチン接種への様々な疑問や不安を感じている方が多くいらっしゃるかと思います。そこで患者さんからよく聞かれる質問などを基に現時点で分かっている情報をお伝えします。お問い合わせの前にぜひご確認ください。

Q1.  乳がん治療中でも、新型コロナウイルスのワクチンを打ってよいですか?

ワクチンを接種しても問題ないと考えます。海外のデータでは、治療中のがん患者さんもワクチンを接種してよいとされています。なによりも新型コロナウイルスへの感染と重症化を予防することが重要だと考えます。接種のタイミングは、受けている治療によって異なりますので院長にご相談ください。

Q2.  どこでワクチンが打てる?

お住まいの自治体や大規模接種会場、職域接種会場などで接種してください。当院では患者さん向けの新型コロナウイルスワクチン接種は行っておりません

Q3.  自分は優先接種の対象になる?

厚生労働省が決めた接種順位は、①医療従事者、②高齢者(昭和32年4月1日以前に生まれた方)、③高齢者以外で基礎疾患を有する方や高齢者施設等で従事されている方、④それ以外の方となっています。このうち、の「基礎疾患」の中にがん治療中の方も含まれます。ステロイドを使用している方や、肺や心臓の機能が落ちている方も対象となります。詳しくは厚生労働省のサイトをご参照下さい。

厚生労働省 新型コロナウイルスワクチン接種についてのお知らせ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00218.html

Q4.ワクチン接種後の副反応が心配です。

ファイザー社・モデルナ社製のワクチンでは、一部の方で接種後の発熱、倦怠感(だるさ)、接種した場所の痛みや腫れなどが報告されています。1回目より2回目接種後に副反応が出やすいこともわかっていますので、乳がん治療の直前にワクチンを接種することは避けた方がよいでしょう。
アナフィラキシーという重いアレルギー症状は、海外では100万人あたり10人程度とされています。ワクチンを接種した後は、しばらく接種会場にとどまり、体調の変化がないことを確認してから帰宅することになります。他の薬などで意識を失う、冷や汗が出て血圧が下がるなど、激しいアレルギー症状を起こしたことがある方は、あらかじめ接種会場の医師にご相談ください。

出典:厚生労働省 新型コロナウイルスワクチン接種についてのお知らせ より

参考リンク

・ 厚生労働省 新型コロナウイルスワクチン接種についてのお知らせ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00218.html

・日本癌治療学会,日本癌学会,日本臨床腫瘍学会(3学会合同作成) 
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とがん診療についてQ&A 
-患者さんと医療従事者向け ワクチン編 第1版-
https://www.jsmo.or.jp/news/coronavirus-information/qa_vaccinel_3gakkai.html

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